毎年決まった季節に目がかゆくなる、白目が赤い、涙が止まらない。そうした症状の背景には、アレルギー性結膜炎が隠れていることがあります。原因は花粉だけでなく、ハウスダストやペットの毛などさまざまです。ここでは種類や症状、検査と治療の流れを分かりやすくご説明します。
蒲田ルミタス眼科 白内障と近視のクリニックの執刀医。
東京大学医学部附属病院や虎の門病院等の基幹病院にて、高度な眼科手術の研鑽を積んだスペシャリスト。ICL認定医として近視矯正から多焦点レンズを用いた白内障手術まで、精密な手技を要する眼内レンズ治療を専門としています。
科学的根拠に基づく、正しい医療情報を発信しています。
アレルギー性結膜炎とは

アレルギー性結膜炎は、花粉やハウスダスト、ダニ、ペットの毛などが目に入り、結膜に炎症が起こる病気です。結膜は白目の表面とまぶたの裏側をおおう薄い膜で、外からの異物と直接ふれあう場所にあります。体の免疫がこれらの異物に過剰反応すると、かゆみや充血といった症状が現れます。
いわゆる花粉症で起こる目の症状も、アレルギー性結膜炎の一種として扱われます。くしゃみや鼻水と同じタイミングで、目の不快感に悩まされる方が少なくありません。
ご家族にぜんそくやアトピー性皮膚炎などのアレルギー体質の方がいると、発症しやすくなると考えられています。まずはご自身の症状の出方を振り返ってみてください。
花粉症について知っておきたいこと

花粉症は年々身近な病気になっています。日本眼科医会の調査では、目のかゆみを感じたことのある方は約20%、医師にアレルギー性結膜炎と診断されたことのある方は約15%で、わが国には約2,000万人の患者がいると推測されています。鼻の症状ばかりが注目されがちですが、目の不快感に悩む方も多くいらっしゃいます。
目に出る代表的な症状は、強いかゆみ、白目の充血、あふれる涙、まぶたの腫れぼったさです。花粉の飛散量が増える日や風の強い日に悪化し、衣服や洗濯物とともに屋内へ持ち込むと夜まで症状が続きます。
つらいからと目をこすり続けると、結膜の炎症が長引くだけでなく、角膜(黒目)に傷がつくことがあります。傷が深くなれば痛みやかすみが生じ、治りにくくなります。飛散が始まる前から点眼を開始すると、シーズン中の症状が軽くなることが期待できます。毎年同じ時期に目がかゆくなる方は、早めにご相談ください。
アレルギー性結膜炎の症状と見え方

アレルギー性結膜炎は、いくつかの症状が組み合わさって現れます。次のような心当たりがないか確認してみてください。
- 目のかゆみが続き、気づくとこすってしまう
- 白目が赤く、まぶたの裏側がゴロゴロする
- 透明でサラサラした涙や、糸を引く目やにが出る
- まぶたが腫れぼったく、朝に重さを感じる
- 毎年同じ季節に、同じような症状をくり返す
ひとつでも当てはまる方は、症状が強くなる前に眼科を受診してください。市販薬だけで様子を見続けると、感染性の結膜炎など別の病気を見のがすおそれがあります。診察で原因を確かめれば、その方に合った点眼薬を選べます。
目のかゆみ・ゴロゴロ感
アレルギー性結膜炎でもっとも多い訴えが、目のかゆみです。特に目頭やまぶたのふち、まつ毛の生え際あたりがかゆくなります。結膜にある肥満細胞からヒスタミンが放出され、知覚神経を刺激するために起こります。
かゆみと同時に、砂が入ったようなゴロゴロとした異物感を覚える方も多くいらっしゃいます。こすると一瞬だけ楽になりますが、刺激によって炎症を起こす物質がさらに増えます。まぶたが腫れ、かゆみがいっそう強まる悪循環に陥りかねません。
爪で角膜を傷つけてしまう事故も起こります。かゆいときは冷やしたタオルで目元を落ち着かせ、点眼薬で炎症そのものを抑える方法へ切り替えてください。
充血・涙・目やに
かゆみに続いて多いのが、充血・涙・目やにという三つの症状です。いずれも結膜で起きている炎症のサインになります。
充血は、結膜の細い血管が広がって血流が増えるために起こります。白目がぼんやり赤く染まり、まぶたの裏側はぶよぶよとむくんだように腫れます。鏡で見ると、白目の表面が水ぶくれのように盛り上がって見える方もいます。
涙は水のようにサラサラしていて、風にあたると急にあふれ出ます。目やには白っぽく、糸を引くような粘り気が特徴です。黄色や緑色の目やにが大量に出る場合は、細菌やウイルスによる結膜炎の可能性を考えます。色や量の変化に気づいたら、そのままお伝えください。
まぶたの腫れ・異物感
まぶたの腫れや強い異物感が出てきたときは、炎症が進んでいる可能性があります。放置せず診察を受けてください。
炎症が長引くと、まぶたの裏側に乳頭と呼ばれるぶつぶつが増えていきます。この凹凸がまばたきのたびに角膜をこすり、ゴロゴロ感や痛み、かすみにつながります。乳頭が大きく育つと、角膜の表面がはがれることもあります。
コンタクトレンズを使う方は特に注意が必要です。レンズに付いたタンパク汚れが刺激となり、巨大乳頭結膜炎を招きます。レンズが上にずれる、装用時間が短くなったという変化は受診の目安になります。症状が落ち着くまではメガネで過ごしましょう。
アレルギー性結膜炎の主な原因・種類

アレルギー性結膜炎は、原因となる物質(アレルゲン)と症状の出方によって分類されます。当院では次の3つを念頭に置き、問診と診察で見分けています。
①季節性アレルギー性結膜炎(花粉症):スギやヒノキなど、特定の時期に飛ぶ花粉が原因
②通年性アレルギー性結膜炎:ハウスダスト、ダニ、カビ、ペットの毛が原因で一年中症状が続く
③春季カタル:子どもに多い重症型で、まぶたの裏に大きな凹凸ができる
なお、アトピー性皮膚炎にともなって慢性的な症状が続くアトピー性角結膜炎や、コンタクトレンズなどの刺激で起こる巨大乳頭結膜炎も、アレルギー性結膜疾患に含まれます。どのタイプかによって、対策の立て方が変わります。花粉が原因なら飛散前から点眼を始める方法が有効で、ダニやカビであれば寝具や室内環境の見直しが中心になります。まず原因を絞り込むところから治療が始まります。
①季節性アレルギー性結膜炎(花粉症)
決まった季節だけ症状が出るタイプで、原因の多くは植物の花粉です。飛散時期を知っておくと、治療を始める時期の目安になります。
春先に多いのはスギ花粉です。続いてヒノキが春の後半にピークを迎え、スギ花粉症の方は症状が長引きがちです。初夏にはイネ科の植物、夏の終わりから秋にはブタクサやヨモギが原因になります。
飛散が始まる時期や花粉の種類には地域差があります。お住まいの地域で多い花粉が何かによって、症状の出る季節も変わります。転居後に初めて発症する方も珍しくありません。
②通年性アレルギー性結膜炎
季節に関係なく、一年を通して症状が続くタイプです。原因は住まいの中にひそんでいます。
代表的なアレルゲンは、ハウスダスト、ダニの死がいやフン、カビ、イヌやネコの毛やフケです。掃除のとき、寝具を整えるとき、ペットと遊んだ後などに症状が強まります。梅雨や秋口にダニが増え、症状が悪化する方もいます。
かゆみが慢性的に続くため、目をこする習慣がついてしまう点が問題になります。点眼治療と合わせて、寝具の洗濯や換気、こまめな掃除といった環境の整備を進めていきましょう。
③春季カタル(重症型)
春季カタルは、アレルギー性結膜炎の中でも重い経過をたどるタイプです。小児期(幼児期から学童期)の男の子に多く、アトピー性皮膚炎をあわせ持つお子さんによく見られます。
まぶたの裏側に石垣のような巨大乳頭ができ、これが角膜をこすります。角膜びらんや潰瘍に進むと、強い痛みやまぶしさが出て、視力に影響が残ることもあります。
通常の抗アレルギー点眼だけでは抑えきれず、免疫抑制点眼などを用いた専門的な治療が必要になります。お子さんが目をこすり続ける、まぶしがるといった様子に気づいたら、早めにご相談ください。
アレルギー性結膜炎になりやすい人の特徴

同じ環境で過ごしていても、症状が出る方と出ない方がいます。発症しやすい方には、いくつかの共通した背景が見られます。
アトピー性皮膚炎やぜんそく、アレルギー性鼻炎を持つ方は、目にも症状が現れやすくなります。ご両親やごきょうだいにアレルギーの既往がある場合も、体質を受け継いで発症しやすいと考えられています。
コンタクトレンズを毎日長時間使う方は、レンズの汚れが刺激となり、まぶたの裏に炎症が起こりやすくなります。子どもでは春季カタルの発症年齢にあたるため、目をこする癖に注意してあげてください。花粉の多い屋外で長く働く方も、症状が強く出る傾向があります。
アレルギー性結膜炎の検査について

検査は、原因を絞り込み重症度を確かめるために行います。目にふれる検査で痛みをともなうものはありません。
はじめに問診で、症状が出る季節、ペットや寝具といった生活環境、コンタクトレンズの使用歴をうかがいます。いつ、どんな場面で悪化するかが、アレルゲンを推測する大きな手がかりになります。
続いて細隙灯顕微鏡を使い、結膜と角膜の状態を拡大して観察します。まぶたの裏にできるぶつぶつ(乳頭)や、感染性結膜炎でみられる小さな粒(濾胞)の有無、角膜に傷がないかを確認し、治療方針を組み立てます。
原因物質をはっきりさせたい場合は、血液検査でIgE抗体を調べます。スギやダニなど複数のアレルゲンを一度に確認できます。この検査のみ採血が必要になりますので、必要性をご相談したうえで行います。
アレルギー性結膜炎の治療方法

治療の柱は、原因物質を遠ざける生活の工夫と、点眼薬による薬物治療の組み合わせです。症状の強さに応じて、次の方法を選んでいきます。
①点眼薬による治療(抗アレルギー点眼・抗ヒスタミン点眼、重症例ではステロイド点眼など)
②内服薬・点鼻薬との併用(鼻症状が強い場合は耳鼻科と連携)
③日常生活でのセルフケア(帰宅時の洗顔、室内の清掃、メガネ・マスクの活用)
①点眼薬による治療
点眼薬は治療の中心となる方法です。症状の程度と原因に合わせて薬を使い分けます。
治療の基本となるのは抗アレルギー点眼薬です。抗アレルギー点眼薬には、かゆみのもとになる化学伝達物質の放出そのものを抑えるタイプ(メディエーター遊離抑制薬)と、放出されたヒスタミンの働きをおさえてかゆみをすばやくやわらげるタイプ(ヒスタミンH1受容体拮抗薬)があり、症状に応じて使い分けたり、併用したりします。花粉症の方は、花粉の飛散が始まる2週間ほど前、または症状が少しでも出はじめた時点で点眼を開始すると、ピーク時の症状の軽減が期待できるとされています。
抗アレルギー点眼薬だけでは症状が抑えきれない場合や、角膜に傷をともなうような強い症状の場合には、ステロイド点眼薬を追加します。ステロイド点眼薬は眼圧の上昇のほか、感染症を起こしやすくなる、白内障が進むといった副作用が現れることがあります。特にお子さまは眼圧が上がりやすいため、定期的に眼圧を測りながら使用します。春季カタルなどの重症のタイプには、免疫抑制点眼薬を用います。いずれも自己判断で続けたり中止したりせず、経過を診ながら調整していきます。
市販の目薬にも抗ヒスタミン成分は含まれますが、防腐剤や血管収縮剤が入った製品もあり、長く使うと角膜への負担になります。診察を受けたうえで、体質に合った処方薬を使いましょう。
②内服薬・点鼻薬との併用
花粉の季節は、目のかゆみと鼻づまりが同時に押し寄せます。飲み薬や点鼻薬との使い分けを整理します。
抗ヒスタミン薬の内服は、くしゃみや鼻水とあわせて目のかゆみもやわらげます。ただし内服や点鼻薬だけでは、結膜に起きた炎症を十分に抑えきれない場面が少なくありません。目の表面に直接届く点眼薬が、眼症状に対する治療の柱になります。
鼻症状が強い方や、気管支ぜんそくを併発している方には、耳鼻咽喉科・アレルギー科との連携をご案内します。アレルゲンを少量ずつ舌の下から取り込み、体質を変えていく治療(舌下免疫療法)は、現在スギ花粉症とダニによるアレルギーが対象です。ご希望の場合は、対応可能な耳鼻咽喉科・アレルギー科をご紹介します。
内服薬では眠気や口の渇きが出ることもあり、運転や受験期には配慮が必要になります。
目のかゆみや充血が続くときは、まず眼科で結膜と角膜の状態を確認してください。
③日常生活でのセルフケア
薬による治療と並行して、目に入る花粉の量を減らす工夫が症状の軽減につながります。今日から取り組める内容をまとめました。
外出時は、顔とレンズのすき間が少ないゴーグル型の眼鏡が役立ちます。マスクを併用すると、鼻や口から入る花粉も抑えられます。帰宅したら玄関で上着の花粉を払い、洗顔とうがいで顔まわりに付いた花粉を洗い流してください。
水道水で目を洗う方法は、涙の成分まで流して角膜を傷めるおそれがあります。洗眼するなら防腐剤の入らない人工涙液を使ってください。
かゆいときに目をこすると、まぶたの腫れや角膜の傷が悪化します。清潔なタオルで包んだ保冷剤を当てて冷やすと、かゆみが落ち着きます。飛散が多い日は、洗濯物や布団を室内に干す工夫も有効です。
アレルギー性結膜炎の予防と日常的な対策

「毎年、目がかゆくなってから薬をもらいに行く」という方は少なくありません。実は、動き出す時期を早めるだけで、シーズン中の楽さが変わります。
アレルギー性結膜炎の予防では、花粉が飛び始める前、あるいは症状が出はじめた直後から抗アレルギー点眼薬を使う「初期療法」が知られています。結膜で炎症が広がる前に薬を届けておくと、ピーク時のかゆみや充血の軽減が期待できるとされています。
例年、春先の飛散開始前に受診をご検討ください。前年につらい思いをされた方は、症状が出る少し前の時期に一度ご相談いただくと安心です。生活面では、花粉情報を確認して外出時間を選ぶ、帰宅後に洗顔する、室内をこまめに掃除するといった対策を重ねます。ダニやハウスダストが原因の通年性の方は、寝具の管理が中心になります。
毎年同じ時期に悩んでいる方こそ、シーズン前にご相談ください。
当院のアレルギー診療の特徴

花粉症の時期は、仕事や学校の合間に受診しにくいという声を多くいただきます。当院は蒲田駅からお越しいただきやすい立地で、お仕事や学校の前後にも受診いただけます。
診察では細隙灯顕微鏡でまぶたの裏や角膜まで確認し、症状の強さに合わせて点眼薬を選びます。市販薬で改善しなかった方も、原因と重症度を整理したうえで治療方針をご説明します。
お子さまからご高齢の方まで、ご家族そろっての受診に対応しています。花粉シーズンは混み合うため、web予約をご利用いただくと、待ち時間の短縮につながります。症状が落ち着いた後の点眼の減らし方まで、一緒に考えていきます。
お子さまのアレルギー性結膜炎・春季カタルにも対応
「子どもが目をこすってばかりで心配」というご相談は、春先に特に多く寄せられます。かゆみの陰に、重症型が隠れていることがあります。
春季カタルは、学童期の男児に多くみられるアレルギー性結膜疾患です。アトピー性皮膚炎やぜんそくを持つお子さまで起こりやすく、上まぶたの裏側に石垣状の大きな乳頭ができます。強いかゆみに加え、粘り気のある白い目やにや、まぶしさ、涙目が続きます。
乳頭が角膜をこすり続けると、シールド潰瘍と呼ばれる傷ができ、視力の低下につながります。放置せず、早い段階で治療を始めてください。
目をこする回数が増えた、まばたきが多い、朝に目やにで開けにくい。こうした変化に気づいたら受診のタイミングです。お子さまが怖がらないよう声をかけながら診察し、ご家庭での点眼のコツもお伝えします。
コンタクトレンズ装用者の方へ
花粉の時期にコンタクトレンズがつらくなる方は多くいらっしゃいます。理由と対処法を整理しました。
レンズの表面には花粉やタンパク汚れが付着し、まばたきのたびに結膜を刺激します。汚れた状態で装用を続けると、まぶたの裏に乳頭ができる巨大乳頭結膜炎を起こし、レンズがずれる、曇るといった症状が現れます。
飛散量が多い時期は、眼鏡での生活に切り替える日をつくってください。装用を続ける場合は、汚れを持ち越さない1日使い捨てタイプへの変更をおすすめします。装用時間も普段より短めに抑えると、目の負担が減ります。
点眼はレンズを外してから行うのが基本です。装用したまま使える薬かどうかは、処方時に必ずご説明します。症状が軽いうちでも、まぶたの裏の状態は自分では確認できません。花粉シーズンは定期チェックにお越しください。
まとめ
目のかゆみや充血は、毎年のことだからと我慢されがちな症状です。けれども、こすり続けた結果、角膜に傷が残ったり、視力に影響が出たりする例があります。
アレルギー性結膜炎は、原因と重症度に合った点眼薬を選ぶことで、日常生活に支障の少ない状態まで落ち着かせることが期待できます。花粉が飛び始める前から準備すれば、つらい時期をより軽く過ごしやすくなります。
市販薬でしのいでいる方、お子さまの目のこすり癖が気になる方は、蒲田ルミタス眼科 白内障と近視のクリニックまでお気軽にご相談ください。web予約もご利用いただけます。一人ひとりの症状に向き合いながら、季節を通して目の健康を支えます。
よくあるご質問
アレルギー性結膜炎について、診察室でよくいただく質問をまとめました。受診前の参考になさってください。
市販の目薬と処方薬はどう違いますか?
市販の目薬にも抗ヒスタミン成分は含まれますが、濃度や成分の組み合わせが限られています。かゆみを一時的に和らげる目的の製品が中心です。
処方薬では、炎症を抑える抗アレルギー点眼薬に加え、症状が強い時期にはステロイド点眼薬、春季カタルなどには免疫抑制点眼薬まで選択肢が広がります。診察でまぶたの裏や角膜の状態を確かめ、必要な強さの薬を必要な期間だけ使い分けられる点が違いです。
市販薬を1〜2週間続けても改善しないときは、受診をご検討ください。
子どもでも受診できますか?何歳から?
年齢の制限はありません。乳幼児から診察しています。実際、目をこする、まぶしがる、目やにが増えたといったご相談で来院されるお子さまは多くいらっしゃいます。
小児では、まぶたの裏に大きな乳頭ができる春季カタルが重症化し、角膜に傷を残すことがあります。本人がうまく症状を伝えられないぶん、周囲が気づいたときが受診の目安になります。
診察は数分で終わり、痛みを伴う検査もありません。点眼を嫌がるお子さま向けのさし方もお伝えしますので、安心してお越しください。
花粉症の季節だけ通えばいいですか?
花粉の時期だけ通院される方が多いのは事実です。ただ、ダニやハウスダスト、ペットの毛が原因の通年性アレルギー性結膜炎では、季節を問わずかゆみが続きます。原因を確かめないまま季節性と思い込んでいる方も見受けられます。
また、症状が軽くなった後も、まぶたの裏の乳頭がしばらく残ることがあります。ステロイド点眼薬を使った方は、眼圧の確認も欠かせません。
シーズンが終わったら一度受診し、点眼を減らす時期や翌シーズンの準備について相談していただくと安心です。
コンタクトレンズをしたまま点眼してもいいですか?
基本はレンズを外してから点眼し、5分ほど待って装用し直してください。防腐剤がレンズに吸着し、角膜を刺激するおそれがあるためです。
1日使い捨てレンズであれば、外した後に点眼して新しいレンズを入れる方法もあります。装用したまま使える薬かどうかは製品ごとに異なりますので、処方の際にお尋ねください。
参考文献・関連情報
- 公益財団法人 日本眼科学会 「アレルギー性結膜炎|日本眼科学会による病気の解説」 | https://www.nichigan.or.jp/public/disease/name.html?pdid=13
- 公益社団法人 日本眼科医会 「花粉症と目 | 目についての健康情報」 | https://www.gankaikai.or.jp/health/20/index.html
記事の執筆・監修者プロフィール
理事長 小林 一博
- 日本眼科学会認定専門医
- 難病指定医
- 視覚障害者用補装具適合判定医師
- ボトックス認定医
- ICL(眼内コンタクトレンズ)認定医
東京大学医学部附属病院や虎の門病院等の基幹病院にて、高度な眼科手術の研鑽を積んだスペシャリスト。ICL認定医として近視矯正から多焦点レンズを用いた白内障手術まで、精密な手技を要する眼内レンズ治療を専門としています。
科学的根拠に基づく、正しい医療情報を発信しています。