ICL(眼内コンタクトレンズ)は、目の中に小さなレンズを入れて近視や乱視を矯正する手術です。角膜を削らないため、角膜が薄い方や強度近視の方も対象になることがあり、必要に応じてレンズを取り出せる点も特徴です。適応の条件やリスク、費用、術前検査から術後の通院までの流れを、蒲田ルミタス眼科 白内障と近視のクリニックがご説明します。
蒲田ルミタス眼科 白内障と近視のクリニックの執刀医。
東京大学医学部附属病院や虎の門病院等の基幹病院にて、高度な眼科手術の研鑽を積んだスペシャリスト。ICL認定医として近視矯正から多焦点レンズを用いた白内障手術まで、精密な手技を要する眼内レンズ治療を専門としています。
科学的根拠に基づく、正しい医療情報を発信しています。
大田区蒲田エリアでICLを受けるなら当院が選ばれる理由

ICLは、手術当日よりも前後の検査に時間をかける治療です。だからこそ、無理なく通える距離にあるかどうかが選択の分かれ目になります。
当院はJR京浜東北線・東急池上線・東急多摩川線が乗り入れる蒲田駅から徒歩数分の場所です。大田区内はもちろん、川崎方面や大森方面からもお越しいただけます。平日は仕事帰り、休日はご家族と一緒という受診の形も可能です。
当院の役割は、適応検査と術後管理です。手術そのものは、当院グループの手術対応施設で行います(ICL認定医が担当)。近視の矯正を考え始めた段階から、術後の見え方が落ち着くまでを続けて見守ります。「手術した施設が遠く、気軽に相談できない」という声は少なくありません。当院では術前検査と術後管理を地元で担い、その不安を残しません。
地域のかかりつけ眼科として、近視治療に取り組みます。
屈折矯正手術とは

近視や遠視、乱視は、目に入った光が網膜の上でうまく焦点を結ばない状態で、屈折異常と呼ばれます。屈折矯正手術は、この焦点のずれを目そのものに手を加えて整える治療の総称です。
方法は大きく二つに分かれます。一つは角膜をレーザーで削って形を変える方法で、レーシックなどが該当します。もう一つは目の中にレンズを入れる方法で、これがICLです。就寝中の装用で角膜の形を一時的に変えるオルソケラトロジーもあります。こちらは手術を伴いません。
どの方法が合うかは、近視の強さや角膜の厚み、年齢、生活の仕方で変わります。このページでは、角膜を削らずに矯正するICLについて、仕組みからリスクや費用までを順にご説明します。
ICL(アイシーエル)とは

ICLは、眼内コンタクトレンズを使った屈折矯正手術です。正式には有水晶体眼内レンズと呼ばれます。自分の水晶体は残したまま、その手前に薄いレンズを固定する方法です。
角膜を削らないため、角膜の厚みが足りない方や強度近視の方にも適応が広がります。レンズは目の中に収まり、外から見えることはありません。度数が大きく変わったときや不具合が生じたときは、レンズを取り出して元の状態に近づけられます。
日本国内でも医療機器として承認され、屈折矯正の選択肢として定着しています。
ICL(眼内コンタクトレンズ)の仕組み
レンズを入れる場所と素材をご説明します。
ICL用のレンズを収めるのは、虹彩(茶目)の後ろ、水晶体の前にある後房(虹彩と水晶体のあいだのすき間)です。支持部を毛様溝(水晶体を支える組織の溝)に預けることで、レンズはその位置にとどまります。
素材はコラマー(コラーゲンを含む生体にやさしい素材)で、柔らかく無色透明のため見た目に影響しません。長期間目の中に置いても安定します。中央には房水(目の中を満たす透明な液)の流れを保つ小さな穴があります。日々の取り外しや洗浄は不要で、就寝時もそのままお過ごしいただけます。
ICLのメリット・デメリット

利点と負担の両面をあわせて整理します。
Merit
- 角膜を削らないため、角膜の厚みや形状の条件がきびしくありません
- レンズを摘出すれば元の状態に近づけられ、可逆性が残ります
- 角膜の神経への影響が小さく、術後のドライアイが起こりにくいとされています
- コントラスト感度(明暗の差を見分ける力)が保たれ、夜間の見え方の質が落ちにくいと報告されています
- 強度近視のレーシックに比べ、夜間のハロー・グレアが出にくいとされています(一時的に感じる場合あり)
- 眼鏡では矯正しにくい強度近視も対象になります
レンズの入れ替えは不要で、コンタクトレンズの購入や洗浄の手間からも離れられます。
一方、負担となる点もあります。
Demerit
- 眼内にレンズを入れる手術のため、術前検査と準備の工程が多くなります
- 自由診療で、レーシックより費用がかかります
- レンズを個別に発注するので、検査から手術まで数週間を要します
迷う点は診察でお聞かせください。
ICLのリスク・合併症について

ICLは健康保険が使えない自由診療の手術です。起こりうる不具合も率直にお伝えします。
多くは時間とともに軽減する症状です。術後しばらく、夜間の光がにじむハロー・グレアを感じる方がいます。多くは数か月で和らぎますが、続く場合はレンズの入れ替えを検討します。
まれですが、処置を要する合併症もあります。
- 狙った度数からのずれ(追加処置やレンズ入れ替えの対象になります)
- レンズのサイズが合わないことによる白内障
- 眼内の水の流れが妨げられることによる眼圧上昇
- 細菌が入って起こる感染性眼内炎(視力に影響が残ることがあります)
治療は原則として片眼あたり1回の手術です。通院は術前検査が1〜2回、術後は翌日から1年で5回前後です。
検査費や点眼薬代の扱いは診療内容で変わります。内訳はお電話または受付でお尋ねください。
ICL・レーシック・コンタクトの比較
矯正方法ごとの違いを一覧にまとめました。ご自身が優先したい点と照らし合わせてご覧ください。
| 項目 | ICL | レーシック | コンタクトレンズ |
|---|---|---|---|
| 矯正方法 | 眼内にレンズを挿入 | 角膜をレーザーで削る | 角膜表面に装用 |
| 角膜の形状変化 | なし | あり(元に戻らない) | なし |
| 強度近視への対応 | 対応しやすい | 度数により適応外 | 対応可 |
| 見え方の質 | コントラストが保たれやすい | 強度近視では低下しやすい | 度数が合えば良好 |
| ドライアイへの影響 | 起こりにくい | 一時的に起こりやすい | 悪化しやすい |
| 可逆性 | レンズ摘出で戻せる | 戻せない | 外せば戻る |
| 日々の手入れ | 不要 | 不要 | 毎日必要 |
| 費用の目安 | 両眼 税込45万〜70万円程度 | 施設により異なります | 使用するレンズや購入先により異なります |
角膜が薄い、近視が強いなどの理由でレーシックを見送った方でも、ICLなら適応となる例があります。ただし判断の基準となるのは、角膜と虹彩の間のすき間(前房)の深さや、角膜の透明さを保つ細胞(角膜内皮細胞)の数です。ICLの費用はあくまで目安ですので、検査結果をもとに個別にご説明します。
こんなお悩みの方にICLが向いています

次のようなお悩みを抱えて来院される方が少なくありません。
- 強度近視の方:眼鏡のレンズが厚くなり、見た目や重さが気になるというご相談が目立ちます
- 角膜が薄くレーシックの適応から外れた方:ICLは有力な選択肢になります
- ドライアイの方:コンタクトレンズの装用時間が伸ばせない場合にも向いています
- スポーツをされる方:格闘技やマラソンなど、眼鏡が邪魔になる競技を続けている方も対象です
将来レンズを取り出せる余地を残したい、というお考えも大切な判断材料になります。
一方で、一定の年齢に達していない方、近視が進行中の方、妊娠中の方は対象外です(詳細は診察時にご説明します)。緑内障や、角膜の透明さを保つ細胞(角膜内皮細胞)の減少がある場合も、慎重な判断が必要です。適応は検査を経て見極めますので、まずはご相談ください。
手術は提携専門施設のICL認定医が担当
ICLレンズを取り扱うには、レンズの供給元であるメーカーが定める講習と手技の審査を経て、認定ライセンスを取得する必要があります。これは法令上の規制ではなく、メーカーが運用する認定制度です。
当院ではICLの手術を、この認定を受けた医師が在籍する提携の専門施設にお願いしています。担当するのは眼科専門医の資格を持ち、屈折矯正手術と白内障手術の経験を重ねてきた医師です。手術用顕微鏡や測定機器がそろった環境で、清潔管理を徹底したうえで行います。
執刀医の氏名や経歴は、検査結果をお伝えする際に具体的にご案内します。ご希望があれば、手術前に執刀医とお話しいただくことも可能です。
検査・通院は地元のかかりつけ眼科で完結
手術は当院グループの手術対応施設で行い、その前後の検査と管理は当院が担当します。役割を分けているのは、遠方への通院の負担を減らすためです。
初診での相談、適応検査、レンズ度数を決めるための測定は当院で実施します。結果は手術施設と共有し、レンズの発注や日程調整も当院が窓口となって進めます。両眼同日で手術を行うため、手術のためにお出かけいただくのは原則として当日のみです。
術後の検診も蒲田の当院で受けられます。翌日の診察から1年後の経過確認まで、同じ医師とスタッフが見え方の変化を追います。手術施設まで何度も足を運ぶ必要はありません。
何かあれば、すぐ相談できる安心感
手術のあとに起きる小さな変化ほど、すぐに相談できる相手が必要になります。
目のかすみ、充血、まぶしさなど気になる症状があれば、予約の有無を問わず当院にご連絡ください。紹介状がなくても診察は可能で、他院で手術を受けた方のご相談もお受けします。ICLを受けるか迷っている段階でのセカンドオピニオンも歓迎です。
判断に迷う所見があれば、手術施設と連携して速やかに対応します。
ICL手術の流れ
初診から術後1年の経過確認までを、次の3段階で進めます。検査と術後の管理は蒲田の当院、手術はグループの手術対応施設が担当します。全体の期間は、コンタクトレンズの装用中止期間を含めて1〜2か月ほどが目安です。
術前検査
適応があるかどうかを見極める検査で、ICLでは最も時間をかける工程です。
視力と屈折度数のほか、角膜の形状と厚み、前房の深さを測定します。眼圧や眼底の状態、角膜内皮細胞の数も確認の対象です。さらに目薬で瞳を広げ、調節力を除いた度数から挿入するレンズを選定します。所要時間は2時間半から3時間ほどが目安です。
検査の精度を保つため、コンタクトレンズは事前に外していただきます。ソフトレンズは1週間前から、ハードレンズは2週間前からの中止をお願いします。瞳が広がった状態は数時間続きますので、当日の車やバイクの運転は避けてください。検査結果によっては、ICL以外の矯正方法をご提案することもあります。
手術当日の流れ
手術当日は、グループの手術対応施設にお越しいただきます。付き添いの方の同行も可能です。
受付後、瞳を広げる目薬と抗菌薬の点眼を行い、手術室に入ります。麻酔は点眼麻酔が基本で、注射は使いません。角膜の縁を3mm前後切開し、折りたたんだレンズを挿入して位置を整えます。片眼の手術時間は10分前後、両眼で30分ほどが目安です。
術後は院内で休み、眼圧や見え方を確認してから帰宅していただきます。施設での滞在時間は2〜3時間ほどです。当日の入浴や洗顔、飲酒は控えていただき、翌朝から徐々に見え方が安定してきます。
術後の通院・アフターケア
見え方が安定するまでの経過を、決まった間隔で確認します。
検診は手術翌日、1週間後、1か月後、3か月後、そして半年から1年後が目安です。傷の治り、眼圧、レンズの位置、視力の変化が毎回の確認項目です。処方する点眼薬は抗菌薬と炎症を抑える薬で、1か月ほど続けていただきます。
1年後以降も、年に1回程度の定期検査をおすすめしています。眼内のレンズと目の状態を長く見守るため、かかりつけとしてお付き合いください。
手術後の見え方について

ICLの手術後、多くの方が翌日から視界の変化を実感されます。ただし、細かな見え方が落ち着くまでには少し時間がかかります。
また、夜間の光の見え方など、一時的な症状が現れることもあります。ここでは視力が安定するまでの経過と、術後に起こりやすい症状に分けてご説明します。気になる変化があれば担当医にお伝えください。
見え方がクリアになるまでの期間
ICLは眼内にレンズを固定して屈折を矯正するため、手術の翌日には見え方の改善を実感される方が多くいらっしゃいます。ただし、この時点ではまだ角膜の切開部が回復途中で、目のかすみや軽いにじみが残ることも珍しくありません。
見え方が落ち着くまでの期間には個人差があり、数日で安定する方もいれば、数週間かけて徐々に整っていく方もいます。もともとの近視や乱視の強さ、涙の量、術後の目の使い方などが経過に影響します。
当院では術後の検診ごとに視力と眼内レンズの位置を確認します。予定外の見えにくさが続くときも、その都度ご相談ください。
一時的に起こりやすい症状(ハロー・グレアなど)
術後しばらくの間、夜間や暗い場所で光源の周囲に輪が広がって見えるハロー、光がまぶしくにじんで見えるグレアを自覚することがあります。対向車のヘッドライトや街灯、スマートフォンの画面などで気づく方が多い症状です。
これは瞳孔が開いたときにレンズの縁を光が通過することで生じます。多くの方は数か月のうちに脳が新しい見え方に慣れ、症状は徐々に気にならなくなっていきます。
ただし、夜間の運転や暗所での作業では、術後しばらく慎重に行動してください。症状が強く残る、日常生活に支障が出るといった場合は、レンズのサイズや位置を含めて改めて診察いたします。
ICLの費用について

ICLは近視や乱視を矯正する屈折矯正手術で、健康保険は適用されません。検査から手術、術後の定期検診まで、すべて自由診療(全額自己負担)です。
当院グループの手術対応施設での費用は、両眼で税込45万円〜70万円程度です。乱視矯正用レンズを用いる場合の上限は、両眼で税込70万円となります。料金には適応検査料と手術料、レンズ代が含まれます。点眼薬代や術後検診料の扱いは診療内容で変わりますので、お電話またはご来院時にご案内いたします。
お支払いは現金のほか、クレジットカードや医療ローンによる分割にも対応可能です。所得税の医療費控除の対象となる場合があるため、領収書は保管しておいてください。
治療の流れは、適応検査1日と手術1日(両眼同日)です。術後検診は翌日・1週間・1か月・3か月・半年〜1年を目安に行います。
手術全体の流れや当日の過ごし方、術前後の注意点については「手術をご検討の方へ」のページで詳しくご案内しています。ICLと白内障手術に共通する準備事項もまとめていますので、あわせてご覧ください。
まとめ
ICLは角膜を削らずに近視や乱視を矯正でき、必要に応じてレンズを取り出せる点が特徴です。一方で自由診療であり、リスクや適応条件もあります。大田区蒲田でICLをお考えの方は、まず適応検査でご自身の目の状態を確かめてみませんか。当院が一人ひとりの生活に合った選択肢を一緒に考えます。ご予約をお待ちしています。
ICLに関するよくあるご質問
ICLについて、患者さんからよくいただく質問をまとめました。ご自身の状況と照らし合わせながらお読みいただき、判断に迷う点は診察時にお尋ねください。
レーシック適応外でもICLはできますか?
角膜が薄い、近視が強すぎるといった理由でレーシックを受けられなかった方でも、ICLなら対象となることがあります。ICLは角膜を削らずにレンズを眼内へ入れる方法のため、角膜の厚みに左右されにくいという特徴があります。ただし前房の深さや角膜内皮細胞の状態など、ICL独自の条件もあります。まずは適応検査でご確認ください。
術後、すぐに見えるようになりますか?
多くの方が手術の翌日には見え方の改善を実感されますが、回復の速さには個人差があります。当日は目に負担をかけず、自宅で安静にお過ごしください。洗顔や洗髪、化粧、飲酒、運動などは再開できる時期がそれぞれ異なるため、術後の指示に沿って進めていただきます。プールや温泉は1か月ほど控えていただきます。
妊娠中・授乳中でも受けられますか?
妊娠中および授乳中の手術は原則としてお受けしていません。ホルモンバランスの変化で屈折度数が一時的に動くことに加え、術前後に使用する点眼薬や内服薬の影響を避ける必要があるためです。授乳が終わり、体調と度数が落ち着いてからのご相談をおすすめします。時期の目安については診察時にお伝えします。
参考文献・関連情報
- 公益財団法人 日本眼科学会 「有水晶体眼内レンズ」 | https://www.nichigan.or.jp/public/disease/treatment/tabid357.html
- 公益財団法人 日本眼科学会 屈折矯正委員会 「屈折矯正手術のガイドライン(第8版)」 | https://www.nichigan.or.jp/member/journal/guideline/detail.html?itemid=700&dispmid=909
- 公益社団法人 日本眼科医会 「防ごう目のトラブル!!コンタクトレンズの眼合併症 | 目についての健康情報」 | https://www.gankaikai.or.jp/health/62/index.html
記事の執筆・監修者プロフィール
理事長 小林 一博
- 日本眼科学会認定専門医
- 難病指定医
- 視覚障害者用補装具適合判定医師
- ボトックス認定医
- ICL(眼内コンタクトレンズ)認定医
東京大学医学部附属病院や虎の門病院等の基幹病院にて、高度な眼科手術の研鑽を積んだスペシャリスト。ICL認定医として近視矯正から多焦点レンズを用いた白内障手術まで、精密な手技を要する眼内レンズ治療を専門としています。
科学的根拠に基づく、正しい医療情報を発信しています。