大田区蒲田の眼科|蒲田ルミタス眼科 白内障と近視のクリニック 〒144-0051東京都大田区西蒲田7-69-1 東急プラザ蒲田7F

多焦点眼内レンズ

白内障手術で入れる眼内レンズには、ピントが一か所に合う単焦点と、複数の距離に合う多焦点があります。多焦点眼内レンズは眼鏡に頼る場面を減らせる一方、夜間の光のにじみや費用など、事前に知っておきたい点もあります。向き不向きやレンズごとの特徴、選定療養と自由診療の費用まで、蒲田ルミタス眼科 白内障と近視のクリニックがご説明します。

日本眼科学会 認定眼科専門医  小林 一博
監修者 日本眼科学会 認定眼科専門医 小林 一博 KOBAYASHI KAZUHIRO

蒲田ルミタス眼科 白内障と近視のクリニックの執刀医。
東京大学医学部附属病院や虎の門病院等の基幹病院にて、高度な眼科手術の研鑽を積んだスペシャリスト。ICL認定医として近視矯正から多焦点レンズを用いた白内障手術まで、精密な手技を要する眼内レンズ治療を専門としています。
科学的根拠に基づく、正しい医療情報を発信しています。

多焦点眼内レンズとは

白内障手術では、濁った水晶体を取り出し、代わりに人工の眼内レンズを入れます。このレンズは大きく単焦点と多焦点に分かれます。両者の違いは、ピントが合う距離の数にあります。

単焦点眼内レンズは、ピントが合う距離が一か所だけです。遠くに合わせれば、手元を見るときに老眼鏡を使います。一方の多焦点眼内レンズは、レンズ面に複数の焦点を設計し、入ってきた光を遠く・中間・近くへ振り分けます。

そのため一枚のレンズで複数の距離に対応でき、新聞やスマートフォン、屋外の景色まで、眼鏡に頼らず過ごせる時間が増えていきます。

ただし、多焦点が単焦点より常に優れているわけではありません。光を分け合う構造上、コントラストの感じ方や夜間の光のにじみに違いが出ます。お仕事や趣味、運転の頻度といった生活の中身に合わせて選ぶ姿勢が欠かせません。蒲田ルミタス眼科では、検査結果とご希望を照らし合わせながら、一緒にレンズを決めていきます。

多焦点眼内レンズと単焦点眼内レンズの見え方の違い

同じ白内障手術でも、選ぶレンズによって術後の見え方は変わります。単焦点はピントを合わせた一点がはっきり見え、多焦点は複数の距離をカバーします。眼鏡との付き合い方も、それぞれで大きく違ってきます。まずは特徴を整理しておきましょう。

単焦点眼内レンズ

単焦点眼内レンズは、遠方・中間・近方のうち一つの距離にピントを合わせる設計です。合わせた距離はくっきり見える反面、それ以外の距離はぼやけて感じられます。

遠方に設定した場合、運転や景色は裸眼で楽しめますが、新聞や値札を読むときには老眼鏡が必要になります。手元に設定すれば読書は快適で、遠くを見る場面で眼鏡を使います。見え方の質が安定しており、健康保険が適用される点も特徴といえます。

多焦点眼内レンズ

多焦点眼内レンズは、一枚で複数の距離にピントが合うよう設計されています。視線を移すと、遠くと近くのピントが自然に切り替わっていきます。

新聞やスマートフォン、屋外の景色まで、眼鏡をかけ替えずに見られる場面が増えます。ただし設計ごとに得意な距離が異なります。どのレンズを選ぶかは、お仕事や趣味、運転の習慣といった生活スタイルとご希望次第です。検査結果と併せてご提案します。

多焦点眼内レンズのメリット・デメリット

多焦点眼内レンズには、眼鏡に頼る場面が減るという利点があります。同時に、光のにじみや費用など、事前に知っておきたい点も含まれます。良い面だけでなく注意点も並べて確認していきましょう。納得したうえで選んでいただくことが、術後の満足につながります。

Merit

メリット

  • 遠くと近くを一枚でカバーできる
    遠方の景色から手元の文字まで、ピントの合う範囲がつながります。会議中に資料と相手の顔を見比べる場面でも、眼鏡をかけ替える手間が減ります。料理中に鍋とレシピを交互に見るときも同様です。
  • 生活の質が上がりやすい
    眼鏡が手放せない生活では、旅行や運動、入浴後の行動に細かな不便がついてきます。多焦点にすると、そうした場面の負担が軽くなり、外出や趣味へ踏み出しやすくなります。
  • 複数の設計から選べる
    国内では、遠・中・近の3焦点タイプや、焦点深度を広げたタイプなど、設計の異なるレンズが承認されています。手元重視か、夜間の光のにじみを抑えたいかで候補の組み立て方が変わります。角膜や網膜の状態を検査で確認し、ご希望と合う一枚を選びます。

Demerit

デメリット

  • コントラスト感度の低下
    入ってきた光を複数の焦点へ振り分けるため、一つの焦点に届く光の量は単焦点より少なくなります。薄暗い室内や曇りの日には、輪郭が弱く感じられることがあります。
  • ハロー・グレア
    夜間、対向車のライトや街灯の周囲に輪状の光やまぶしさを感じることがあります。多くの方は時間の経過とともに気になりにくくなりますが、症状の程度には個人差があります。夜間の運転が多い方には、設計の選択も含めて事前に丁寧にお話しします。
  • 費用の負担が生じる
    手術に用いるレンズ代の差額を、ご自身で負担していただきます。単焦点を選ぶ場合と比べ、支払額は大きくなります。
  • 慣れるまで時間がかかる
    新しい見え方に脳が順応するまで、数週間から数か月を要します。その間、細かい文字を読むときに補助的な眼鏡を使う方もいらっしゃいます。

なお、2020年4月から多焦点眼内レンズを用いた白内障手術は選定療養に位置づけられました。手術そのものには健康保険が適用され、レンズ代などの差額のみが自己負担となります。金額はレンズの種類で変わるため、診察時に税込金額を書面でご案内します。

多焦点眼内レンズの向き不向き

多焦点眼内レンズは、すべての方に適したレンズというわけではありません。目の状態や普段の過ごし方によって、向き不向きが分かれます。当院では検査所見とご希望の両面から判断し、単焦点も含めて候補をご提示します。

向いている方

検査結果とご希望が重なる方では、多焦点レンズの持ち味が生きてきます。

  • 白内障以外に、緑内障や網膜疾患などの目の病気がない方
  • 視力の低下で日常生活に支障が出ている方
  • 眼鏡をできるだけ使わずに過ごしたい方
  • 旅行やスポーツなど、活動的な生活を続けたい方
  • ハローやグレアといった特性を理解し、慣れる期間を受け入れられる方

当てはまる項目が多いほど、術後の満足につながりやすくなります。

向いていない方

次のような条件に当てはまる方には、慎重な検討をお願いしています。

  • 緑内障、加齢黄斑変性、糖尿病網膜症など、白内障以外の眼疾患がある方
  • 生まれつき瞳孔径が小さい方、瞳孔の動きが弱い方
  • プログラマー、デザイナー、カメラマンなど、近方作業が長時間続く職業の方
  • タクシー乗務や夜勤などで、夜間の運転が多い方
  • 光のにじみやまぶしさに敏感な方

こうした場合は、単焦点や焦点深度拡張型も含めてご相談ください。

選定療養について

当院では、検査とレンズ選びのご相談、手術後の定期検診を担当します。手術そのものは、当院グループの手術対応施設で受けていただきます。ご相談から術後の経過確認までは、蒲田で続けてお受けいただけます。

選定療養は、健康保険が使える診療と、保険の対象外となる付加的な部分を組み合わせて受けられる仕組みです。追加費用を負担することで、患者さんご自身の希望に沿った材料や環境を選べます。

多焦点眼内レンズを用いた白内障手術は、2020年3月まで先進医療として扱われていました。同年4月に選定療養へ移行し、より多くの方が利用しやすい形になりました。

現在は、手術の技術料や検査、術後の診察といった医療行為に健康保険が適用されます。自己負担はレンズ代などの差額に限られ、手術費用の全額を負担する必要はありません。

差額の金額はレンズの種類ごとに設定されています。当院では診察と検査の結果をお伝えしたうえで、税込金額と通院の回数を書面でご説明します。ご不明な点は遠慮なくお尋ねください。

当院で取り扱っているレンズ

見え方の好みや生活のリズムは、患者さん一人ひとりで違います。当院では設計の異なる複数の多焦点眼内レンズを取り扱い、検査所見とご希望を照らし合わせて候補を絞っていきます。次の一覧で特徴を比べてみてください。

選定療養対象のレンズ

生活シーンごとの見え方の傾向をまとめました。◎○△は当院での目安であり、実際の見え方には個人差があります。

項目クラレオン パンオプティクスクラレオン ビビティーテクニス オデッセイテクニス ピュアシービビネックス ジェメトリック/プラス
光学部デザイン回折型3焦点非回折型・焦点深度拡張回折型・連続焦点屈折型・焦点深度拡張回折型3焦点系
乱視矯正対応あり対応あり対応あり対応あり対応あり
レンズ度数間隔0.5D間隔(度数帯により異なる)0.5D間隔(同)0.5D間隔(同)0.5D間隔(同)0.5D間隔(同)
焦点特性遠・中・近の3点遠~中間を連続遠~近を連続遠~中間を連続遠・中・近の3点
近見焦点距離約40cm約60cm以遠約40cm約50~60cm約40cm
ハロー・グレアやや出やすい少なめ軽減設計少なめ中程度
読書◎△◎○◎
パソコン作業◎○◎◎○
ゴルフ○◎○◎○
夜間運転△◎○◎△
生産国米国(アルコン社)米国(アルコン社)米国(J&J社)米国(J&J社)日本(HOYA社)
クラレオン パンオプティクス クラレオン パンオプティクス

クラレオン パンオプティクス

アルコン社が開発した3焦点タイプのレンズです。同社のアクリソフIQ パンオプティクスは国内で初めて承認された3焦点眼内レンズで、クラレオン パンオプティクスは素材を改良した後継モデルにあたります。

光を遠方・約60cmの中間・約40cmの近方へ配分する光学設計を採用し、素材面ではレンズ内に微小な水泡が生じにくい特性を備えています。

手元の読書やスマートフォン、デスクワークを眼鏡なしで進めたい方に向きます。一方で夜間は光のにじみを感じやすいため、夜間運転が多い方はご相談ください。

クラレオンビビティー クラレオンビビティー

クラレオンビビティー

同じアルコン社の焦点深度拡張型レンズです。回折で光を分割する方式ではなく、X-WAVEテクノロジーにより光の波面をなめらかに伸ばし、遠方から中間までを連続してつなぎます。

光の損失が少ないため、コントラストが保たれやすく、ハローやグレアも回折型に比べて抑えられます。近方は約60cm以遠が得意な範囲で、小さな文字を読むときは老眼鏡を併用していただきます。

夜間の運転が多い方、車の運転を仕事にしている方、手元よりも見え方の自然さを優先したい方の候補になります。

テクニスオデッセイ テクニスオデッセイ

テクニスオデッセイ

テクニス オデッセイは、ジョンソン・エンド・ジョンソン社が開発した多焦点眼内レンズです。遠方から近方までの焦点が途切れずつながる設計を採用しており、距離ごとの見え方の段差が少なくなります。光の利用効率を高める光学デザインによって、夜間に感じる光のにじみを抑える工夫も加えられました。運転や書類作業、スマートフォンの操作まで、幅広い距離を眼鏡なしで過ごしたい方に向いています。夜間に車を運転する機会が多く、遠方の見え方の質にもこだわりたい方からも選ばれています。

テクニスピュアシー テクニスピュアシー

テクニスピュアシー

テクニス ピュアシーも、ジョンソン・エンド・ジョンソン社が開発した眼内レンズです。表面の段差で光を分ける回折型ではなく、なめらかな面形状で焦点の幅を広げる屈折型の連続焦点タイプになります。光を分散させにくい設計のため、ハローやグレアが比較的少なく、単焦点レンズに近い鮮明さが得られます。遠方から中間距離までを重視し、夜間の運転が多い方に適した一枚です。手元の細かい文字だけは老眼鏡を併用する前提で、日中の生活を快適にしたい方に向いています。

ビビネックスジェメトリック/プラス ビビネックスジェメトリック/プラス

ビビネックスジェメトリック/プラス

ビビネックス ジェメトリックは、国内メーカーであるHOYA社が開発した回折型の3焦点レンズです。遠方・中間・近方に焦点を配置し、日常の大半の距離をカバーします。レンズ素材とエッジ形状、独自の表面処理により、術後の後発白内障を抑える設計が特徴です。近方をより重視したジェメトリック プラスも用意され、読書や手芸など手元作業の多い方に適します。日本人の眼のサイズや生活習慣を踏まえた設計で、初めて多焦点レンズを選ぶ方にもご案内しやすいレンズになります。

自由診療対象のレンズ

自由診療の対象となるレンズは、国内未承認ながら海外で実績を重ねた設計を持ちます。

未承認医療機器を用いた治療についてのご説明
  • 当院で使用するインテンシティー、レンティス〔正式製品名〕、ミニウェルは、医薬品医療機器等法上の承認を受けていない未承認医療機器です。
  • これらのレンズは〔製造国・製造社名〕で製造されたものを、〔医師個人による個人輸入/国内代理店経由〕で入手しています。
  • 国内には、同様の機能を持つ承認済みの多焦点眼内レンズがあります。選定療養の対象となるレンズをご案内することも可能です。
  • 諸外国における状況は〔CEマーク取得済み 等〕です。重大なリスクが報告されていないことは、安全性が確立していることを意味しません。
  • 未承認医療機器を用いた治療で健康被害が生じた場合、国の医薬品副作用被害救済制度の対象となりません。

費用は全額自己負担となるため、特徴を比べたうえでお選びください。

項目インテンシティーレンティスミニウェル
開発元ハニタレンズ(イスラエル)テレオン サージカル(ドイツ)SIFIメドテック(イタリア)
光学設計回折型分節屈折型焦点深度拡張型
焦点の数5焦点2焦点連続焦点
得意な距離遠方〜近方まで幅広く遠方と中間、近方も対応遠方〜中間が中心
光のにじみやや出ることあり少なめ少ない
乱視矯正対応ありオーダーメイドで対応対応あり
眼鏡の併用ほぼ不要な方が多い細かい文字で併用手元作業で併用
費用(片眼・税込)700,000円700,000円700,000円

見え方の好みは生活習慣で変わります。仕事や趣味で使う距離を伺いながら、検査結果とあわせて候補を絞り込みます。なお、いずれのレンズでも術後に光のにじみや手元の見えにくさが残る可能性があり、眼鏡が必要になる場合もあります。適応の判断には角膜や網膜の状態確認が欠かせません。

インテンシティー インテンシティー

インテンシティー

インテンシティーは、イスラエルのハニタレンズ社が開発した5焦点の眼内レンズです。遠方・中間・近方に加え、その間の距離にも焦点を配置しています。光の損失を抑える独自の回折設計により、多くの焦点を持ちながら明るさを確保する点が特徴になります。デスクワークで書類とパソコン画面を行き来する方、料理や手芸など複数の距離を使い分ける方に向いています。眼鏡に頼る場面をできるだけ減らしたいと考える方にご案内しているレンズです。

レンティス レンティス

レンティス

レンティスは、ドイツのテレオン サージカル社が製造する分節屈折型のレンズです。レンズの下側に近用の領域を設け、上下で遠方と手元の役割を分担します。光を細かく分散させないため、コントラストが保たれやすく、夜間のハローやグレアは比較的おだやかです。乱視や度数の強い方にも合わせやすいオーダーメイド対応が用意されており、注文からレンズ到着まで4〜6週間かかります。見え方の鮮明さを大切にしたい方に適した設計になります。

ミニウェル ミニウェル

ミニウェル

ミニウェルは、イタリアのSIFIメドテック社が開発した焦点深度拡張型のレンズです。光を複数の焦点に分けるのではなく、球面収差を制御して焦点の幅そのものを広げる設計を採用しています。光のにじみが少なく、遠方から中間距離までなめらかにつながる見え方が得られます。夜間の運転が多い方、ハローやグレアへの不安が強い方に向いた一枚です。手元の小さな文字は眼鏡を併用する前提となり、読書中心の生活の方には別の候補をご提案します。

多焦点眼内レンズの種類と特徴一覧

多焦点眼内レンズは、光をどう振り分けるかによって大きく2つの設計に分かれます。レンズ表面の同心円状の段差を使う回折型と、面の形状差で焦点を作る屈折型です。仕組みを知ると、それぞれの得意な距離や光のにじみの出方が理解しやすくなります。

回折型について

回折型は、光を複数の焦点に振り分ける設計です。特徴と留意点を順に整理します。

レンズ表面に細かな同心円状の段差を刻み、通過する光を遠方用と近方用に分配します。瞳の大きさに左右されにくいため、明るい屋外でも薄暗い室内でも遠近のバランスが保たれます。3焦点レンズや連続焦点レンズは、この設計を発展させたものです。

一方、夜間に対向車のライトが輪状に広がるハロー、光がまぶしく感じるグレアが出ることがあります。近年は段差形状と光の配分が改良され、以前より見え方の質は向上しました。多くの方は術後1〜3か月で脳が慣れ、気にならなくなっていきます。

屈折型について

屈折型は、レンズの面形状を使って焦点を作る設計です。見え方の傾向をご説明します。

レンズの中心部と外側部、あるいは上下の領域で遠方と近方の役割を分担させます。光を細かく分散させないため、輪郭や濃淡がはっきりと感じられ、遠方の見え方に強みがあります。夜間のハローやグレアも回折型に比べておだやかな傾向が知られています。

ただし手元はやや見えづらく、読書では老眼鏡を併用いただくことがあります。設計上、瞳孔がある程度開く必要があり、暗所での見え方に個人差が出ます。また、像が二重にずれて見えるゴースト現象が起こる方もいらっしゃいます。

多焦点眼内レンズの注意点

多焦点眼内レンズには、あらかじめ知っておいていただきたい点があります。手術前のご相談で必ずお伝えしている内容です。

  • 緑内障や網膜疾患、強い乱視や角膜の不整がある方は適応外となることがあります
  • 光を複数の距離に振り分けるため、単焦点レンズと比べて鮮明さやコントラストが下がる方がいます
  • 夜間の光がにじむハロー・グレア、像が重なるゴーストが出ることがあります
  • 脳が新しい見え方に慣れるまで、術後1か月程度かかります
  • 細かい文字や長時間の運転では、眼鏡を併用したほうが快適に過ごせます

費用面では、選定療養でも保険診療分の自己負担に加えてレンズ差額がかかり、自由診療のレンズは全額自己負担になります。ご心配な点は遠慮なくご相談ください。

多焦点眼内レンズの費用

多焦点眼内レンズの費用は、選定療養と自由診療で仕組みが異なります。片眼あたりの税込金額を種類別にご案内します。

選定療養対象のレンズの費用(片眼・税込)

選定療養では、保険診療分の自己負担にレンズ差額を加えたお支払いになります。以下は片眼あたりのレンズ差額(税込)です。

レンズ名通常タイプ乱視用(トーリック)
クラレオン パンオプティクス352,000円385,000円
クラレオン ビビティ330,000円363,000円
テクニス オデッセイ352,000円385,000円
テクニス ピュアシー330,000円363,000円
ビビネックス ジェメトリック280,000円308,000円
ビビネックス ジェメトリック プラス280,000円308,000円

上記に加え、手術そのものの費用は健康保険が適用され、加入されている保険の負担割合に応じた金額を別途お支払いいただきます。術前検査や術後の点眼薬も保険診療の扱いです。金額は改定されることがありますので、最新の費用はお電話または受付までお問い合わせください。

自由診療対象のレンズの費用(片眼・税込)

自由診療のレンズは健康保険が使えず、検査から手術までの全額をご負担いただきます。片眼あたりの費用(税込)は次のとおりです。

レンズ名費用(片眼・税込)
インテンシティー700,000円
レンティス 700,000円
ミニウェル700,000円

上記には初診料、術前検査、手術、レンズ代、術後1年間の定期検診が含まれます。追加の点眼薬や、他の疾患が見つかった際の治療費は別途となります。お支払い方法についてもご相談を承ります。

標準的な治療期間・回数

手術当日で終わりではなく、術後1年をかけて見え方の安定を確認します。標準的な流れをお示しします。

治療期間は術前検査から術後1年検診までで、およそ12か月です。回数の目安は術前検査1回、手術は片眼につき1回、術後検診が計6回になります。両眼の手術は1〜2週間ほど間隔をあけて行います。なお、レンティスはオーダーメイドのため、注文からレンズ到着まで4〜6週間を要します。

よくある質問

多焦点眼内レンズについて、診察室でよくいただくご質問をまとめました。

誰でも多焦点眼内レンズを選べますか?

目の状態によっては単焦点レンズのほうが適していることがあります。緑内障で視野が狭くなっている方、加齢黄斑変性など網膜に病気がある方、角膜の状態が不安定な方では、多焦点レンズの見え方の良さが十分に出にくくなります。まず角膜形状や網膜の検査を受けていただき、目の状態とご希望の生活スタイルを合わせて一緒に判断します。

手術後はメガネがまったく要らなくなりますか?

メガネを使う場面はかなり減りますが、ゼロになると言い切ることはできません。小さな文字を長時間読むとき、暗い場所での細かい作業では、補助的にメガネを併用する方もいらっしゃいます。どの距離を優先したいかによって選ぶレンズが変わりますので、ご相談ください。

夜に光がにじんで見えると聞きましたが、心配です。

夜間の対向車のライトや街灯がにじんで見えるハロー、まぶしく感じるグレアは、多焦点眼内レンズの代表的な見え方の特徴です。多くの方は数か月かけて脳が慣れ、気になりにくくなっていきます。夜間の運転が多いお仕事の方には、事前にこの特性を詳しくご説明したうえでレンズを選んでいます。

参考文献・関連情報

記事の執筆・監修者プロフィール

理事長  小林 一博

理事長 小林 一博

  • 日本眼科学会認定専門医
  • 難病指定医
  • 視覚障害者用補装具適合判定医師
  • ボトックス認定医
  • ICL(眼内コンタクトレンズ)認定医
蒲田ルミタス眼科 白内障と近視のクリニックの執刀医。
東京大学医学部附属病院や虎の門病院等の基幹病院にて、高度な眼科手術の研鑽を積んだスペシャリスト。ICL認定医として近視矯正から多焦点レンズを用いた白内障手術まで、精密な手技を要する眼内レンズ治療を専門としています。
科学的根拠に基づく、正しい医療情報を発信しています。
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